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2010-04-25

IM@S FANT@SY Ⅴ 第三話 ビッグブリッジの激闘-5

そこから数分後のクルルたち。

一行はどうにか竜騎船団の手前十メートルまで詰め寄っていた。

だが、そこは敵も味方も押し合い圧し合いになり、
今闘っている者たちを除き、まともな戦闘行為すらとれないほどの過密地帯であった。

そこでクルルは大胆な策を打ち出す。

「船を出して!!」

なんとクルルは、自分はおろか、アイドル達さえ船に乗せないまま、
竜騎船団に離陸の指示を出したのだ!

「離陸開始!」

母艦の指示を受けて他の艦もエンジンの回転を上げ、ゆっくりと船が浮上し始める。

「さぁ!早くこちらへ!!」

そう言って母艦の兵士の一人が、外へ向かって縄梯子を放りだした。

その間にもアイドル達パーティは、どうにか戦闘の合間を切り抜け、艦に辿り着いた!

しかし

「あなた達は先に船へ!!」

クルルは乗ろうとしない。

そう言っている間にも飛空艇は見る間に上昇し、
縄梯子も意味をなさないほどに浮上してしまった。

それをひとしきり見送ると、クルルは「…あまりやりたくはなかったけど」と一言呟き、
空手家が瓦割りをする要領で左手を地面に向けて広げ、腰を落とし、
右手を地面へと構えた。

「この場で戦闘をしている者たち!すぐにここから離れろ!!」

クルルが周りの兵に一言警戒を促し…

直後

「橋を落とす!!」

そう叫ぶと

『クェイク!!』

その魔法と共に拳を一気に橋梁へと叩きつけた!!
途端、クルルを中心とした周囲数メートルに激震が走り、
橋梁の手前部分を粉々に破砕した!

「はっ!『ジャンプ』!!」

橋梁の崩落に巻き込まれぬよう、クルルが軽やかに跳躍すると、
鳥が空へと舞い上がるように、アイドル達パーティの乗った飛空艇へと足を着けた。

―――あんなところからワンジャンプで…!―――

―――あれだけ大掛かりな橋を一撃で落としてしまうなんて、
実はこの人、相当凄い人なんじゃ…。―――

律子や千早は、その二つの動作でクルルの強さを感じ取っていた。

「な、何よアレ!それに、こんなところまでタダのジャンプで届くなんて、
どう考えても人間業じゃないわ!!」

伊織にも思うところはあったようであった。

「魔道隊、竜騎隊構え!空中より迫るモンスターを掃討する!!」

クルルは一息つくことさえせず、矢継ぎ早に兵士たちに指示を出す。

「てぇぇぇぇ―――――!!」

飛空艇の両弦に並んだ魔道隊が、花火を散りばめるかの如く一斉に魔法を放つ。

その発動音に合わせて竜騎隊が一斉に艦から槍を構えたまま敵に向かって飛び下りる!

隼の如く、空中で獲物を捕らえては、それを足場にして次の獲物へと飛びかかる。
その様はまさに、空を縦横無尽に翔ける流星であった。

「ほえ~~~すごいですぅ~」

船の中ほどから見えている範囲の景色に、やよいが感嘆する。

「見惚れてる場合じゃないわ!あなた達も迎撃態勢を取って!!」

「イオリを中心に陣を組んで!イオリの魔法を中心に攻めるわ!!
チハヤとリツコはモンスターをイオリに近づけないようにして!」

「あの、私はどうすれば!?」

やよいがクルルに指示を仰ぐ。

「ヤヨイはイオリのそばにいて。誰かを回復する必要がでたら、すぐにお願い」

「はい!」

陣を組み終わるとともに数体のモンスターがパーティに強襲をする。

「イオリ!」

「わかってるわよ!!『サンダラ!!』」

伊織の声と共に雷鳴が轟きモンスターに雷鎚が襲いかかる!

「アギャアアアア!!」

鳥モンスターたちが悲鳴を上げる中

―――討ち損ねた!?―――

止めを刺すに至らなかった数体のモンスターが向かってくる!

「はっ!」

「でやぁぁあああ!」

それらモンスターのさらに上から竜騎隊が追撃を加えた。

「竜騎隊…助かったわ」

その一言の後、クルルは素早く状況を判断。全隊に指示を出す。

「よし…!1番艦はこのまま戦域を離脱、タイクーンへ向かう!」

「4番艦はビッグブリッジ東側へ移動、
再度着陸しビッグブリッジ上の残存戦力を回収のため白兵戦を展開!
2番、3番艦はこのまま上空にて待機!空戦を展開し残存戦力回収を援護!!
回収後、各艦はバル城へ帰還せよ!」

そこまでを言ってクルルは一呼吸おいて指示を出した。

「作戦開始!!」

   ◇   ◇   ◇

それからも彼女らパーティは、幾度かのモンスターによる追撃と交戦しながらも
どうにか戦域を離脱し、一息つける時を得た。

「ふぅ…。ここまで来れば安心ね。みんな、さっきはありがとう。力になってくれて。
助かったよ。それと…ごめんなさい。こんなことに巻き込んでしまって」

「いえ、困っている人がいれば助けるのは当然です♪」

クルルの礼に、やよいが満面の笑みで答える。

「それで、ここはどこで、あなたは誰で、どうして私たちはここへ来て、
この船はどこへ向かってるんです?」

律子が鬱憤を晴らすかのように質問責めでまくし立てる。

「ちょ、ちょっと。そんなに一遍に聞かれても答えられないよ」

「いいわ。こっちへ来て」と言って、皆を自分の船室へと案内し、
クルルは順を追って説明し始めた。

「さて、それじゃあレナに連絡をとるから、みんなも来てちょうだい」

ここがアイドル達にとって異世界であること、自分がバル国の女王であること、
何者かが現れる予想はついていたが、正体については不明であり、
警戒が必要であったこと、タイクーンという国とその現状についてなどを説明し、
レナへの紹介も兼ねて、みんなを通信室へと案内した。

レナとの通信を試みたが、すぐに出られる状態ではないらしいため、
レナから折り返し連絡が来るのを待った。

   ◇   ◇   ◇

ここで話は冒頭に戻る。

「は~い。クルル」

そこに映し出された姿は、ウェーブのかかったショートのブロンドヘアに、
青と言うよりは瑠璃色の様な深く澄んだ瞳の女性。
というよりは、彼女らアイドル達とほぼ同年代と思われる少女の姿であった。

「わ、スゴイ!ホントに映った!」

春香が驚く。

「久しぶりね」と付け加えてレナが映像越しのクルルに挨拶を交わす。

「レナ、久しぶり。早速だけど、孤島の神殿で異世界人を保護したわ」

クルルは皆に手招きし画面の前へ立つように促す。

「彼女たちよ」

律子たちが画面に映し出される。と同時に

「えっ?」

「ぁぁぁああああ!?」

画面越しに驚きが交錯する。

「律子!?」

「真に、春香!…他のみんなは!?」

千早が尋ねる。

「わからない。今ここにいるのは、このメンバーだけだよ」

他の者たちの身を案じて、春香が不安げに答えた。

「今そちらへ向かっているから、あと1~2時間ってところで着くわ」

クルルが一度皆を制止し、一歩前へ出てそう告げた。

「わかったわ」

レナがそう答え、通信を終えようとした時だった。

「待って」

クルルがレナたちを引き止めた。

「あなた達は、一度部屋を出ていて」

律子たちにそう告げると、クルルはレナ達にも、
アイドル達には出ていてもらえるよう頼んだ。

「オレもダメなのか?」

ファリスがそう尋ねたが、すぐに顔や声に出てしまうファリスに今知られると、
外にいるアイドルに聞こえてしまったり、話をした後でアイドル達との接し方が
変わってしまわないかということも考え、ファリスにも出て行ってもらうことにした。

そしてクルルは、本題を切り出した。

「レナ…」



律子たちが目覚めた神殿。そこには風のクリスタルが安置されていた。
ところが、アイドル達はその崩壊を目の当たりにしてしまった。
そしてそれと共に起きたモンスターの急襲。
そこから辛くも脱出したクルル達一行は、タイクーンヘと向かった…。どうなる次回!?


続く

クルルから知らされた驚愕の事実。
しかし、光の戦士は希望に懸け、レナが大胆な策を打ち出す。
「多局面同時攻略よ!!」
世界に再び平穏をもたらすため、アイドルたちを元の世界に帰すため、
光の戦士たちが動き出す!
次回、『始動!!』お楽しみに!!

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