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2010-04-02

IM@S FANT@SY Ⅴ 第三話 ビッグブリッジの激闘-2

律子と千早がその異変を声にした。

神殿内に吹き付ける風は、クリスタルから発せられていたものであったが、
それが弱々しく勢いを衰えさせ、

「止まった…。」

女性の絶望のこもった声から寸時も経たず。

―――カシャ――ン

乾いた衝裂音と共に、クリスタルは粉々に砕け散った。

兵士たちは皆、この世の終わりを見たかのような顔のまま、
時が止まってしまったかのように呆然と立ち尽くした。

ただ一人、時に取りこぼされたようなその時間の停止から、
数瞬早く解放されたものがいた。

「い、入り口を固めて!!」

隊長と思しき女性であった。
女性は絞り出すように、どうにか声を出し、周りの兵士たちに指示を出す。

「早く!!!」

耳に届いていながらも、いや、耳に届いているかどうかも分からぬ程に
未だ唖然としてその光景を見つめているだけであった兵士たちに、
彼女はより一層強い声を張り上げて行動を起こすことを促した。

彼女の声により、ようやく欠落した時を取り戻した兵士たちは、
扉の外に出る者、中に残る者、扉を押さえる者に素早く別れ、
これから起こり得る状況の変化に対応するよう態勢を整えた。

アイドル達は、これから何が起こるのか、この状況をただ見回し、
見つめているしかなかった。彼女たちに出来ることが何もなかったのも勿論だが、
何より…

「そこを動かないで頂戴。この状況を打破できるまではね」

そう言って律子たちに対する警戒を、女性が解いていなかったからだ。

しかし、その声を無視し、動いた者が一人いた。
正確に言えば、彼女は無視したのではなく、女性の警戒を促そうとする
低く、小さな声が彼女との距離、周りの喧騒と相まって聞き取れなかったのだ。

女性もまた、彼女が動いた後にそれに気が付いた。
彼女は、別の者の陰に隠れて見えづらかったため、彼女が動くのを許してしまったのだ。

そう。動いたのはやよいである。
千早の陰にいたために気付くのに遅れ、すでに彼女は歩みだし、
砕け散ったクリスタルの前にしゃがみ込んでいるところであった。

「それに触らないで!!」

「えっ?」

女性がその声を発したときにはすでに遅く、やよいがその声に反応し振り向いたときには、
その手にクリスタルが握られていた。

すると突然、やよいの手に握られたクリスタルは、眩い光を放って輝き始めた!!

「わっ!!」

やよいは突然の事に驚き、クリスタルを手放し、目を閉じ、
顔を逸らすと共に両腕で光からかばった。

「「やよい!!」」

「高槻さん!!」

皆もまた、眩さから身をかばいながらもやよいの身を案じ、そちらへ向かって名前を呼んだ。

「うぅ~、まぶしかったですぅ~。…あれ?何で私、服が着替えられているんですか?」

光が収まると、やよいはいつの間にか白いローブに身を包み、頭にはフードを被っていた。

それを見ていたアイドル達は皆一様に驚いたが、
隊長と思しき女性はそれ以上の驚愕を示し、ある一言を小さく漏らした。

「ジョブチェンジ…した!?」

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