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2010-03-15

IM@S FANT@SY Ⅴ 第二話 二つの世界-2

「り、竜!?」

みんながその姿に一様に驚く。それの正体は飛竜であった。

―――バサ、バサ、バサ…。

ゆっくりと大きく羽ばたきながら、飛竜が着陸の体勢に入る。
みんなも飛竜の羽ばたきが起こす風に備え、砂が目に入らないよう防いだり、
スカートを抑えたりと、それぞれに身構える。

―――ドスン!

大きさ相応の音を立てて飛竜が着地する。

「ひあ…あ…ぁ。」

「………。」

「う…わぁ……。」

「うわぁ……♪」

皆一同、未だに呆気にとられている。
その中でも、亜美だけはどこか嬉々とした表情を浮かべている。

「すっご―――い!!」

大地に降り立った飛竜に、喜びの声を上げて亜美が駆け寄った。

「フフ…♪さぁ、乗って」

「乗る!?」

そのレナの発言に、真が素っ頓狂な声で驚いた。

「みんなも早く早く!」

そうこう言っているうちに、亜美は一人
レナの手を借りていつの間にか飛竜の背に跨っていた。

「あ~~~!!亜美だけズルい!」

そう言いながら、真美も亜美の乗る飛竜の下に駆け寄った。

「じゃ、マミもね。…よっ!」

レナが真美の腰をつかんでグイッと持ち上げ、飛竜の背中に乗せてやる。

「まこちんも」

「ゆきぴょんも」

「「はやくはやく→!!」」

亜美真美に急かされ二人は顔を見合わせた。
雪歩は、乗ることはおろか、近付くことすらままならないことを訴えるように、
真はそれを察し、心配するように。

「真ちゃん…。」

か細い声で、助けを求めるように雪歩が真に呼びかけた。

「大丈夫だよ雪歩」

―――とは言ったものの…。―――

犬さえ怖がる雪歩だ。
人を何人も乗せて空を飛ぶようなデカい羽根付きワニが怖くない筈がない。

「飛竜」

真の向けた困惑の表情を察し、レナが飛竜に指示を出す。

レナの指示を受けた飛竜が真の方へとその首を伸ばした。
真もその意味を察し、行動に移した。

「!…あ、ホラ雪歩、大丈夫。カワイイよ!」

飛竜が伸ばしてきた顔を真が(内心恐る恐る)撫でてやる。
飛竜もそれに合わせて真の手に顔をすり寄せる。

「…………。」

恐る恐る、雪歩が黙ったまま飛竜ににじりよる。

その様子を見た飛竜が真の手から離れ、雪歩の方へ顔を向けた。
自分の方へ顔を向けた飛竜に、一瞬ビクッとしながらも雪歩は前進をやめず、
確実に飛竜との距離を縮める。

「さ、雪歩」

真が呼びかけて雪歩に促す。一同もそのやり取りを固唾を呑んで見守る。

おずおずと雪歩がその指先を震わしながらも、
飛竜の頭に向けてゆっくりと、だが確実に伸ばしてゆく。

雪歩の指先が飛竜の鼻の頭に触れた瞬間、
その感触にリアクションを取るように「キュッ」っと軽く鳴いた。

―――カワイイ…かも…。―――

そう思った雪歩は思い切って飛竜に抱きつけるほどの距離にまで近付いて、
今度は両手でしっかりと飛竜の頭をなでた。
それに対して、飛竜も「クキュウ…。」と鳴いて応えた。

「ユキホ、いけそう?」

飛竜の背の上からレナが尋ねた。

「ハ、ハイ!大丈夫…です」

自信なさ気に返事をしたものの、大丈夫だというからには
『乗ってしまえば』といったような、最低限の覚悟はできたということだろう。

レナは二人に飛竜に乗るよう促した。

「じゃあ皆、大丈夫だとは思うけど、しっかり掴まっててね」

「「ハ→イ☆」」

亜美真美がノリノリで答える。

「あ…あわわわ…。」

「大丈夫?雪歩」

カタカタと震え、おびえる様子に、真がすぐ後ろから問いかける。

「ま、真ちゃん」

震えながら雪歩が振り向いて、どうにか真の呼びかけに応える。

「ボクが後ろから支えてるから。それなら大丈夫でしょ?」

そう言って真は、雪歩の腰に腕をまわした。

「それじゃあ、みんないい?」

レナが呼びかける。

「じゃあ飛竜、お願い!」

レナのその掛け声とともに高らかに一鳴きすると、大きく翼を広げ、
ゆっくりとした羽ばたきとともにみんなを乗せた飛竜が空へと舞い上がり始めた!

皆がそれぞれに感動の声をもらす中、(雪歩がおびえないよう)
いつもより高度と速度を落としながらも、数分で目的地の上空へとたどり着いた。

「ここよ」

レナがみんなに言う。

「ここって…」

「お城?」

雪歩と真がそれぞれに言葉をつないで一つのことを聞く。

「えぇ、そうよ」

レナがあっさりと答える。

その間にも飛竜はゆっくりと着陸の体勢に入る。

周囲に砂埃を巻き上げながら、城の屋上に足を着けた。

「さ、到着。みんな、こっちよ」

飛竜から降り、レナが先頭に立ってみんなを案内する。

「レナ」

その中、最後尾に乗っていたファリスがレナに追いついて、
耳打ち気味に小声で話しかけた。

「何?」

「あの飛竜、どうしたんだ?」

ファリスがそう聞くのも無理もない話だ。なぜならレナの飛竜は、
3年前にレナに取り憑いたメリュジーヌを追い出すときに瀕死の重傷を負い、
今は死してフェニックスへと転生し、フェニックスの塔に住んでいるのだから。

「クルルがくれたの。私には飛竜が似合ってるからって。
飛竜も、私ならいいって言ってくれたみたい。それに、クルルには飛空艇があるから」

ファリスは納得したようで、元の、列の最後尾に戻った。

「さ、こっちよ」

そう言って、最後の階段を下りきり、王の間へと続く扉の前で
一度全員を立ち止まらせ、まとめる。

「ただいま!」

そう言ってレナが扉を開ける…

「レナさあぁぁぁあああん!!」

なり何者かがレナに走り込んでガバッと抱きついた。

「私、不安だったんですよ!?怖かったんですよ!?
もし誰か来たらって…何かあったらって…!!」

レナに抱きついた少女が、そこから顔を見上げ、矢継ぎ早にレナをまくし立てる。

「待って、待って!…ほら、もう私はここにいるじゃない。
それに、何も無かったのでしょう?なら、よかったじゃない。…ただいま」

そう言ってレナは、その少女の頭を撫でながら、優しく、
ゆっくりと語りかけ少女を落ち着かせた。

「ぐすっ・・・。はい」

何事かとその様子を扉の後ろにいたメンバーたちが玉座の間へと入ってきて確認する。

「えっ!?」

「うそ!?」

「レナさんが二人!?」

そこにいた少女はなんと、レナにそっくりなセミロングの、
レナにそっくりなピンクの髪をし、これまたレナにそっくりな緑色の瞳をしていたのだ。
しかし、アイドル達は、この少女からさらに意外な言葉を聞く。

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