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2010-02-16

IM@S FANT@SY Ⅴ 第一話 異変の兆候-1

   IM@S架空戦記~IM@S FANT@SY Ⅴ~

   第一話 異変の兆候

―――今度、765プロではファン感謝祭の第2弾として
映画を作ろうということになり、その撮影は順調に進んでいたのだが、
ある日の撮影の昼間、辺りが突然日食のように暗くなり、現場は少々混乱した。
何しろ、日食があるなんて誰も聞いていないし、ニュースでもやっていなかった。
そもそも皆既日食が日本で起こる確率なんて、それこそ天文学的数字だ―――

―――奇妙な日食も終わり撮影に戻ろうとした時、誰もがその場の光景に目を疑った。
アイドル達だけがいなくなっていたのだ。
いや、正確にはこの日スタッフへの挨拶も兼ねて、
撮影の様子を見に社長と一緒に来ていた小鳥さんがいなくなったのだ。
日食に紛れて何かが起こったのだとは思うが、誘拐とは考えにくい。
なにしろこちらの人数は小鳥さんを含めて12人だ。
そんな大人数を、これだけのスタッフがいる中、全員に気付かれることなく
どこか別の場所へ連れて行くのは(皆も抵抗するだろうし)無理だ―――

―――みんな、どこへ行ったんだろう…。―――

「…ん…。んん!うん?あれ?みんなは?」

とある平原の上で、真美が気を取り戻し、身を起こした。

―――何が起きたのかなぁ?辺りが暗くなったと思ったら、
空にポッカリ空いた穴に吸い込まれて…。―――

「…ッ!イタッ!」

―――うぅ~。アタマ痛いよ~。なんかぶったみたい―――

頭を打ちつけたのか記憶が混濁し、真美は自分に何が起きたのか
思い出せなかった。

「あ!!亜美!」

「う…ん」

「大丈夫!?亜美!!」

真美が亜美に駆け寄り、揺り起こす

「ん。真美?」

亜美がゆっくりと目を開け、真美に呼びかけた。

―――あっ!気が付いた!―――

「ホッ…よかった~。このまま一生気が付かないのかと思ったよ~!」

真美が目に涙を浮かべ、亜美の顔を覗き込んだ。

「ここどこ?みんなは?」

半身を起こし、辺りを見渡しながら亜美が真美に問いかけた。

「わかんない」

真美がふるふると首を横に振りながら、不安げにそう答えた。

「そっか。じゃあ探そう!」

そんな真美の不安を吹き飛ばすかのように、ピョン!と起き上がって
服についた砂を払いながら亜美が言った。

「でもどうやって?ここがどこかもわかんないのに…。」

「だ~いじょうぶ大丈夫♪こ→ゆ→時のためにケータイが…」

―――アレ?ない、ナイ!服のポケット全部探しても―――

「ケータイはロケバスの中だよ…。」

真美が残念そうに言った

「ガ~~~ン!!」

亜美がオーバーに頭を抱える。

「どうしよう…。」

―――真美が不安そうに尋ねてくる。
こんなときこそ亜美がしっかりしなきゃだよね!―――

真美を思うように、自分に言い聞かせるように亜美はそんなことを思った。

「ん~、ここにいてもしょうがないし、とりあえずみんなを探そう♪」

「だからどうやって!?」

「歩くしか無いっしょ」

「え~!!こんな道も無いようなチョ→ド田舎を!?」

二人の目の前には森が、後ろを振り返ると、見渡す限りの草原と海、
そのさらに向こうに、山脈のように連なる山が見えるだけであった。

―――ガサ…ガサ…。

「え?何?」

「何だろう…。」

二人は身を寄せて様子を窺った。

「しかしお頭も急に変なこと言うもんだぜ。“森を見て来い”なんてよぉ~」

「全くだ。俺達が海賊だってことを忘れちまったワケじゃねぇだろうに」

―――ガサ

先程まで何やら話していた二人組みの男達が、
亜美たちの目の前に広がる森から出てきた。

「ん?嬢ちゃんたち、この辺じゃ見かけねぇ顔だな」

「おい、お頭が言ってたの、この子らのことじゃねぇのか?」

「あん?そうだな。確かに、顔だけじゃなく、服もこの辺じゃ見かけねぇ物を着てやがる」

そんな海賊達の話を他所に、亜美たちは小声で逃げる算段を立てていた。

「あああ亜美、海賊だよ海賊。どうしよう」

「どうするたって…逃げるが勝ちっしょ!」

とかち姉妹逃走!

「とにかく一遍、お頭のところへ連れて行こう。…おい嬢ちゃんたち」

海賊が、亜美たちの方へ振り返ったときには
亜美たちはずいぶんと差をつけて逃げ始めていた。

「あぁ!!おめぇら!」

「待ちやがれ!」

海賊追走!

「や、や、ヤバイよ亜美!追いかけてくる!」

「てめぇ!」

海賊たちが亜美のやや後ろを走る真美に追い付き、どうにかひっ捕らえようとするが、
頭をかがめ、横っ飛びに飛び退き、くるくると回りながら
日ごろのダンスレッスンの成果を遺憾なく発揮し、
海賊たちの手をひらりひらりとすり抜け、どうにか亜美に追いつく。

「捕まっちゃダメだよ!捕まったらどこか遠い国とかに売り飛ばされちゃうんだから!」

「そんなのやだやだやだ~~~!!…あっ!」

―――ヤバイ!真美が転んだ!助けなきゃ!―――

「真美!」

―――ガシッ!

真美の方へ振り返った亜美の後ろ襟を誰かが掴んだ。

「おっとおめぇら!鬼ごっこはここまでだ」

「「お頭!!」」

「ったくおめぇらは…“連れて来い”っつった相手におめぇらみたいのが
“待ちやがれ”なんて言ったら逃げられるに決まってんだろうが!」

“お頭”と呼ばれたその人は、褐色の肌に、肩甲骨にかかろうかという紫の長髪、
そして、緑色の瞳を持った、若い青年であった。
しかし、海賊をしている割にはしなやかな体つきをしており、
これまた海賊には不似合いな、胸までかかるほどの大きなケープを羽織っている。

頭領は、ヒョイと亜美を肩に担ぎ上げながらそう言った。

「ほれ!さっさとそのもう一人の方を持って来い」

「うう~~~!は~な~せ~!」

亜美が頭領の肩で暴れる。

「暴れんな!」

―――ピシャン!

「ひぁう!」

頭領が亜美の尻を引っ叩いた。

「亜美にヒドイ事しないで!」

子分の海賊に後ろ手を捕まれながらも、それを振りほどこうともがきながら真美が訴える。

「うるせぇ!オレがここでやることにごちゃごちゃ文句抜かすなら、
樽に詰めて海に流してもいいんだぞ!」

「そんなのやだよ~~~!」

それを聞いて暴れこそしないものの、二人がさらに声を荒げる。

「だったら少し黙りやがれ!」

そんなやり取りをしながら、亜美真美は海賊に何処かへと連れられて行った…。

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